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第1回国際交流協力実践者全国会議2003・参加報告書
地域と社会に根ざした国際交流・協力活動への変革をめざして
―グローバル時代の国際交流協会の将来展望―

武田里子
2003年8月23日〜24日の日程で、国際協力事業団・東京国際センターを会場に開催された第1回国際交流協力実践者全国会議2003の参加報告をいたします。本会議の参加者は、定員100名をはるかに上回る166名で、本テーマへの関係者の関心の高さを示していました。
【日程およびプログラム】
1日目(8月23日)
10:00〜12:00 国際協力セミナー「市民主体の国際協力を考える―政府機関、NGOとの連携と多様なアプローチ」
13:00〜15:45 全体会議1:
パネルディスカッション「岐路に立つ地域の国際交流・協力活動―国際交流協会の活動と役割を中心に」コーディネーター 阿部一郎(多文化共生センター)パネリスト 実行委員、国際交流協会関係者、コメンテーター 伊藤博夫(国際協力銀行)・西村明夫(自治体国際化協会) 小幡俊弘(国際協力事業団)
16:00〜18:00 分科会
1. 学校との連携「未来を描きながら地域のニーズに応えられる協会になるための扉…国際理解・開発教育」
2. NGOや政府機関との連携「地域レベルの国際協力における国際交流協会の役割」コーディネーター:杉澤経子(武蔵野市国際交流協会)事例発表:小森繁(北九州市環境国際協力室長)・山内康裕(滝川市)アドバイザー:毛受敏浩(日本国際交流センター)
3. 行政との連携「地域の施策づくりにおける協会の役割」
4. 一般市民へのアプローチ「潜在的なマーケット(無関心層)を開拓する」5. 国際交流協会を評価する「国際交流協会生き残りのための処方箋」
19:00〜20:30 スキルアップ実践講座
A. 予算がなくてもここまでできる
B. 地球規模の課題への接近法―ワークショップの活用
C. 自主ラウンドテーブル 20:30〜 フリーディスカッション
2日目(8月24日)
09:00〜12:00 分科会(前日の継続)
13:00〜16:00 全体会議II
1. 分科会報告と討議
2. 会議総括と今後の方針の確認

1.はじめに
本会議は実行委員会方式をとり、国際協力銀行(JBIC)、国際協力事業団(JICA)、国際交流基金、自治体国際化協会(CLAIR)が協力団体となり、初めて実現したものです。3年継続で開催されることになっており、来年は大阪地区での開催が予定されています。

私がこの会議に参加した動機は、夢っくすの今後のあり方を考える上で、全国的な国際交流活動の動向を把握したいと考えたこと、ならびに多様な国際交流の活動主体(行政、国際交流協会、大学など教育機関、NGO/NPO、そして国際機関)との連携形態について、具体的なイメージを掴みたいと考えたからです。

2.「岐路に立つ国際交流協会」
ここでいう「国際交流協会」とは、地方自治体が設置した公益法人の形態をとる国際交流協会のことです。80年代に多くの自治体が地域の国際化を推進する目的で、国際交流協会を設立しました。ところが地方自治体の財政悪化と町村合併の流れの中で「国際交流協会不要論」が高まっているようです。「岐路に立つ」とは、このような国際交流協会の設置基盤の変化による担当者、とりわけ専門職員たちの危機感を表した言葉です。

日本社会の構造変化を国際交流の分野からみると、バブル期に労働力不足から3Kといわれる産業分野に外国人労働者を受入れたことに始まると考えられます。日本政府は、1990年に入管法を改正し、日系南米人を就労制限のない「定住者」または「日本人の配偶者等」の在留資格で受入れを開始します。その直後にバブル経済が崩壊したため、短期の出稼ぎ予定だった日系南米人の滞日期間が長期化し、日本を生活拠点とし、家族を呼び寄せる人たちが増加します。

この社会構造の変化が国際交流の質的な変化をもたらしました。従来の国際交流協会の活動は、海外の姉妹都市からのゲストの受け入れや、イベント的な交流活動が主体でしたが、外国人住民の増加した地域では、外国籍住民への生活支援や日本語学習支援が国際交流協会の活動に加わることになります。

自治体が設置母体である「国際交流協会」には、人事や予算上のさまざまな制約があります。しかし、武蔵野市国際交流協会などは、いち早く「外国人住民」との共生社会を目指す活動に着手します。「国際交流協会は、行政と市民のダブルの子」だという杉澤経子さんの言葉が印象的でした。つまり、国際交流協会は行政により設置された団体だが、一方の親である「市民」の声−実際の生活現場では日本語ができないために困っている住民がいる−に応えなければ、存続はありえない、ということです。

3.開発協力の変化
今回の会議は、JBICとJICA、国際交流基金がスポンサーであり、会場がJICA研修センターであったことに象徴されるように、これらの国際機関がかなり本格的に地域連携を模索している印象を受けました。

この背景には、JICAと国際交流基金が今年10月に独立法人となること、そして、援助を取り巻く内外の環境の変化があるようです。途上国では開発ニーズの多様化と質的変化(能力開発の焦点が、政府組織や公務員から、市民社会や民間セクターへ広がっていること)、途上国における地方分権化の進展に伴い、日本の開発経験や自治体の地域住民向け公共サービス
(注1) と活動のノウハウ(住民、行政、専門家との役割分担、住民との合意形成プロセス、行政と住民との協力体制など)に関心が高まっています。また、国内では国際協力の担い手が多様化し、ODAへの国民参加を推進する流れがあります。こうした開発協力現場の変化が、国際機関の地域への関心を高めているようです。

新潟県内では第2水俣病の経験による水銀汚染分析技術や三条市の鍛冶技術、安塚町の「雪国文化村構想」などが、途上国への適応可能な地域活動の案件として紹介されていました。

4.国際協力と国際交流活動の接点
日本の地域におけるさまざまな「地域活動」の経験やノウハウ、グッド・ガバナンス、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本
(注2) )が、途上国の問題解決に寄与する可能性があるといわれています。同時に地域は、国際協力活動に取り組むことによって、地域を外部の目から見ることができ、自らの地域の長所と短所を客観的に知り、問題解決に向けた新たな行動の動機づけを得る可能性があります。地域レベルでの国際協力活動は、日本と途上国との関係が一方的に、「支援し」「支援される」という関係を越えた、互恵的な関係に発展する可能性があるのではないかという議論がありました。

この視点は、留学生交流を通じて夢っくす会員が「地域について知らないこと」に気づき、日本語学習支援の場が、双方向の学びの場になっていることから実感させられます。

「村おこし」や「町おこし」が国際協力に転化するには、「国際」に結びつける「コーディネーター(調整役)」が不可欠です。その役割をJICAやJBICが担いうるのではないかという期待が、2002年度に「国民参加協力推進事業」の新設に結実したようです。

国道沿いに設置されている「道の駅
(注3)」 が、途上国の農村女性のエンパワーメントに応用できるのではないかと、世界銀行が注目しているという話がありました。JICAでは、先進的な「道の駅」関係者を途上国関係者に引き合わせる活動を始めています。

JICAは、日本国内に18ヶ所の拠点(国際センター13ヶ所、支部3ヶ所、協力隊訓練所2ヶ所)と、海外に70ヶ所以上の事務所を所有しています。また、研修員受け入れのノウハウや情報をもっています。それらと地域活動が有機的に結びつくことによって、多様な展開の可能性が考えられます。夢っくすでは、私たちが交流の主体としている国際大学の学生達やその家族が、私たちと彼らの母国での活動の橋渡し役になる可能性があるように思います。

5.「NGOや政府機関との連携―地域レベルの国際協力における国際交流協会の役割」
私が参加した分科会「NGOや政府機関との連携―地域レベルの国際協力における国際交流協会の役割」では、最初に2つの事例発表がありました。一つは、JICAの青年招へい事業からマラウィの農業研修生受入れ事業の受託へと進み、JICAの事業を使って組織基盤の整備を行ってきた滝川国際交流協会の事例。もう一つは、北九州市の途上国に対する公害克服のための技術支援活動が、国家レベルの協力事業へと展開した事例の紹介でした。

分科会では、グループ毎に地域リソースについてのブレーンストーミングや、具体的な国際協力プロジェクトの企画案を作成する作業に取り組みました。作業の過程でJICAやJBIC、行政担当者、NGO/NPO担当者と議論することによって、多様な組織の考え方の相違が理解しあえる仕掛けが埋め込まれていたように思います。

一つの事業を取り組むと、それに関わる人々の多様なネットワークがその事業を支えていること、そこで生まれた新たなネットワークが、次の事業へと生かされていくことに気づきます。また、事業を実施する過程では、参加者の主体性を高めるための気配りが大切です。  

異なる組織が連携を組む場合には、それぞれの団体が団体目的を明確にし、どのような役割分担ができるかをすり合わせて進めること、取り組む事業を、自らの組織目的との関係から、どのように活用していくかという視点も大切であるという意見がありました。

7.感想
国際大学はいくつかの大学と共に、JICAの留学生支援無償事業の受入校として、JICAと協力関係にあります。このプログラムの留学生たちは基本的に日本語が十分ではありません。そうした留学生たちに、いかに「日本での生活体験」と日本の文化社会を理解する機会を提供できるかが、JICAにとっても各大学にとっても課題です。

この会議に参加して、留学生交流を主体とした活動を行っている団体は夢っくす以外に見あたらず、改めて夢っくすのユニーク性を確認することができました。どのような組織も立地条件や構成メンバー、組織を取り巻くリソースに基づいて活動しています。夢っくすの場合は、しばらくは国際大学を拠点とした活動が中心になるでしょう。

個人的印象ですが、将来的にはJICAをつなぎ手として留学生と国際大学、夢っくすが共同で特定のプロジェクトに取り組むこともありうるように感じました。当面は、夢っくすが活動に参加する一人一人の自己実現の場となり、それが魅力的な地域づくりへと連動するような形態を会員の皆さんと一緒に模索したいと思います。

注1:上下水道、廃棄物処理、保健衛生・母子保健、社会福祉、農業普及、初等・中等教育、職業訓練、環境保全、都市計画、試験・分析、公共交通など。

注2世界銀行によれば、「社会関係資本」とは、社会の相互関係の量と質を規定する「社会的関係、組織、規範」を意味する。社会の経済発展と持続可能性を実現する上で、社会的結束力が重要な役割を果たすという。日本が近代化に成功した原点には、地域社会の中での一体感(社会関係資本)があり、地域レベルの政治・文化のシステム(グッド・ガバナンス)があったと言われている。途上国の発展のためには、技術移転に留まらず、人々のコミュニティに対する意識や住民相互の信頼関係等をいかに伝えるかが鍵を握る。地域社会の強い結束性は、閉鎖性と表裏の関係にあり、国際開発協力を行うことによって、その閉鎖性を克服する可能性が開かれる。これが地域にとって国際開発協力を行うことのメリットともなる。

注3国土交通省が1993年度から整備を始め、市町村やそれに代わる公的団体により整備を進めているもの。道路利用者のための「休憩機能」、利用者および地域住民への「情報発信機能」、活力ある地域づくりを行うための「地域の連携機能」の3要素を果たすことが期待されている。物産販売所や資料館、地域おこしの拠点として、全国に700ヶ所以上ある。

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